恐竜王国2012(幕張)

恐竜王国2012に行ってきました。

ほねー!でかーい!
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今年のテーマは「羽毛」です。
2012年4月の「nature」に新種のティラノサウルスに長い繊維状の羽毛が残っていたと発表されました。
これまで小型恐竜に羽毛を持つものは見つかっていましたが、大型のティラノサウルス類では新発見。
大型恐竜には羽毛が無かったという説が完全に覆されたとのこと。ほほ~。

その新種の羽毛ティラノサウルス類が展示されていました。
生体復元がこれ↓
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羽毛びっしりです。
恐竜のイメージ変わるわ~。
すごく未知の生き物というイメージがわくわくさせられるのだったけれど、
羽毛が生えると、なんだか見知った生き物になりました。
背中に乗ったら気持ち良さそうです。

この恐竜は寒い時期に生息していた可能性があり、
羽毛が生存に有利だったのではと推測されているそう。

毎年新しい発見が発表されて面白いです、恐竜展。

byまねきねこ

2012年09月25日 17:46

学会発表 in Hawaii

ハワイで行われた国際学会、“the 7th International Symposium on Cell/Tissue Injury and Cytoprotection/Organoprotection: Focus on GI Tract”に参加してきました。
参加60名ほどの小さな集会でしたが、大物と呼ばれる著名な研究者が多数参加していて、その密度がすごいという事を参加してから周りの皆さんから教えてもらいました。そのような集会に参加できたことを光栄に思います。
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会場はワイキキビーチから徒歩1分の絶好のロケーション。爽やかな海風が吹き渡り、残暑の日本とは異なり、汗をかくことがない心地よい気候でした。
・・とは言え、できない英語の発表に冷や汗ダラダラでしたが。。
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 さて、何を発表して来たかというと、アスピリンによる小腸傷害の動物モデルについてです。アスピリンはNSAIDsと呼ばれる沈痛・解熱・抗炎症に使われる薬剤と同様に、胃を荒らし、胃潰瘍を起こすことが知られていました。近年、内視鏡の発達により小腸の検査が可能になると、胃だけではなく小腸も傷害して消化管出血を引き起こす事が分かってきました。胃の傷害はアスピリンが胃の防御機能を抑制することで、胃酸によって胃壁が傷つけられると説明されてきましたが、酸の関与しない小腸での発症メカニズムはまだ良く分かっていません。これまでアスピリンを投与して小腸に傷害を起こす良い動物モデルが無かったことも、発症メカニズムの研究が進まない原因の一つでした。今回私たちは、生きているマウスの小腸を顕微鏡映像で詳しく見る事で、これまで傷害が起っていないと考えられていた小腸で、実は前段階となる軽度の傷害が起っており、そこには活性酸素が関わっていることを明らかにしたのです。
 アスピリンには抗血小板作用があり、心臓や脳での虚血性疾患の治療、予防にますます多く処方されるようになってきていますが、副作用の消化管出血で亡くなる例も増加していると聞きます。我々の映像が多くの研究者を刺激して病態の解明、治療、予防に繋がる事になればいいな、と願っています。
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最後にお別れ会の一コマ。サイエンスとエンターテイメントの融合です。
大物たちは懐が深い。

By (ToT)/ 

2012年09月20日 09:54

ABCでクラミジア

こんにちは、技男です。
少し前になりますが、トピックスで「8月23日(木)20:00~ ABC(オーストラリア放送協会)の番組「Catalyst」で弊社の「肺炎クラミジア(Chlamydia pneumoniae)」の映像が放映されます」という報告をしましたが、実は先日、ABCより放送した番組のDVDが送られてきました。
どんな番組? どんな内容? ドキドキ・・・、スタート!
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おーっ、しょっぱなからクラミジアが出てくるではないか。しかも、何か光のエフェクトがかかっているし、、、(^^ゞ
正直なところ英語力が貧弱なので、内容の詳細はよく分からなかったけど(^_^;)
タイトルは「MS CURE ?」。 MSとは、多発性硬化症(multiple sclerosis)という疾患のこと。
要するに、日本語のタイトルとしては「多発性硬化症は治るのか?」ということですね。
多発性硬化症は、中枢神経の障害(炎症性脱髄疾患)で、運動障害や視覚障害、感覚障害などの多数の神経性の症状が出る疾患で、日本では特定疾患に認定されている指定難病です。疫学的には、女性に多いことが知られています。
さて、多発性硬化症という神経の疾患に、なぜ肺炎クラミジアという細菌の映像かというと、肺炎クラミジアの感染が多発性硬化症の原因の一つではないかと考えられているからです。原因は他にも、遺伝、ウイルス感染、自己免疫など考えられており特定されていません。
番組では、多発性硬化症の発症の引き金が「感染」であるという認識から、疾患を理解するパラダイムシフトになる、みたいなことを言ってましたが。。。
いやー、それにしてもクラミジアの映像を随所に使っていましたね。場面転換のたびに短く使っています(光エフェクト付きで(^_^;)
TLVには、他にも神経細胞の映像とかもあったのに、、、

・Catalyst(ABC)の8月26日放送の「MS CURE?」の番組アーカイブはこちら
http://www.abc.net.au/catalyst/stories/3572695.htm

・肺炎クラミジアの動画はこちら

話はちょっと変わりますが、私が多発性硬化症と聞いて思い浮かぶ人物が、世界3大チェリストの一人、ジャクリーヌ・デュ・プレ(Jacqueline du Pré、1945.1.26〜1987.10.19)ですね。彼女の演奏するエルガーのチェロ協奏曲は、ものすごく情熱的です。多くの名演奏があるのですが、当時、夫であり指揮者のダニエル・バレンボイム(Daniel Barenboim)と共演した時の映像を見ると、新婚ホヤホヤの幸せオーラがビンビンです。それだけに、彼女のその後を思うと、本当に切なくなります。演奏は、そんな感傷を吹き飛ばす素晴らしさですが。それにしても、42歳は早すぎる、本当に残念です。

・ジャクリーヌ・デュ・プレのエルガーに興味のある方はこちら

では、また次回をお楽しみに。

by 技男

2012年09月12日 15:06

顕微鏡撮影について ~その1~

「カメラマンやってます。」「何を撮影してるんですか?」「顕微鏡でいろいろ撮影してます。」
「⁇?…」間が空いて「たまにテレビで細菌が増える映像とか、血液サラサラで血流の映像が流れた
りしますよね…」みたいな説明をすると「ああ〜」みたいなことが多々あります。
一般的にはピンとこないですよね。
そんなマイナーな顕微鏡撮影についてぼちぼちと書いていこうと思います。

撮影方法には大きく分けて2つあります。1つはタイムラプス撮影、微速度撮影とも言います。
もう1つはリアルタイム撮影、通常の動画撮影です。

まず、タイムラプス撮影はインターバル時間ごとに一コマ(1フレーム)づつ撮影していくことで、
顕微鏡下の生物のふるまいを時間を縮めて見ることができる撮影方法です。
顕微鏡を覗いただけでは止まっているようにしか見えない生物もゆーっくり動いています。
タイムラプス撮影することで生物がどんなふうに動いているかが見えてきます。

そこで撮影する際に現象をどれだけ縮めて見るかを決めるのがインターバルです。
例えば1個の細菌がフレームいっぱいに増殖する様子を撮影したいとします。フレームを埋め尽くす
まで10時間かかるとして、それを40秒の動画として撮影するとなると、インターバル時間は30秒と
なります。言いかえると、30秒インターバルだと1時間で120フレーム撮影します。10時間で1200フレーム。
それを30fpsで再生すると40秒の動画になります。
もし、細菌一個が分裂するところをじっくり見たい場合はインターバルを変える必要があります。
1回の分裂の時間が20分かかる場合、先程と同じ30秒インターバルで撮影すると動画再生の時間は約1.3秒で、
一瞬に分裂してしまってその様子はよくわかりません。それを1秒インターバルくらいで撮影すると
動画再生時間が40秒になって分裂する様子を詳細に見ることができます。

つまり、何を見たいか、どんな現象を撮影したいかによってインターバルは決まってきます。

タイムラプスで撮影するものには、いまあげた細菌の増殖だったり、細胞の増殖や分化だったり様々ですが、
現象がゆっくりと変化していくものには最適な撮影方法です。中には分裂するのが非常に遅い細菌など、
1カット撮るのに1週間近くかかったりするものもあります(これはかなりしんどい(-_- ;) )。

もう一つのリアルタイム撮影はその名の通り顕微鏡下でもリアルタイムに起こっている現象を撮影することです。
いろんな組織の血流や線毛、泳ぎ回る細菌などがそれにあたります。中には動きが速すぎてリアルタイムでも
動きが見えないものもあります。そんなときはハイスピードカメラで撮影してスローモーションで動きを見たり
もします。

私たちの身の回りには時間を縮めることで見えてくる現象がいくつもありまね、壮大な雲の流れだったり、
神秘的な蝶の羽化だったり。ミクロの世界にも生物独自がもついろんな時間の流れがあります。
それらを切り取って微小な生命の営みを見ることができるのが顕微鏡撮影です。

by 青嵐
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2012年09月07日 14:18

NHK「あさイチ」にてマイコプラズマ2度めの登場

こんにちは、技男です。
私の自宅近くでは先ほど(AM11:40頃)、ゲリラ豪雨のような雨が通り過ぎましたが皆さんのところではどうでしたか。

昨日8月31日のNHK「あさイチ」にて、弊社(Timelapsevision.inc)で撮影したマイコプラズマ(Mycoplasma pneumoniae)と呼ばれる細菌の映像が放映されました。
実は、「あさイチ」でマイコプラズマの映像が放映されたのは、今回で2度めなんですよ。番組でも言ってましたが、前回の放映は2011年10月20日です。
今年は、去年に比べてマイコプラズマ肺炎が流行しているようなので、皆さんも気を付けてください。

さて、昨日放映された映像は前回放映した映像と同じなのですが、実は、前回放映後に新しくマイコプラズマの映像を撮影する機会がありました。
それで、新しく撮影したマイコプラズマと「あさイチ」の放映で使ったマイコプラズマの映像を比べると、明らかに増殖する時の菌の動きが違うんです。

<動画はこちら>
・「あさイチ」で放映したマイコプラズマ(Mycoplasma pneumoniae

・新しく撮影したマイコプラズマ(Mycoplasma pneumoniae

「あさイチ」で放映した方は、一つの塊がジワジワと大きくなっていくような増え方でしたが、
新しく撮影した方は、小さな塊が四方八方に飛び散ってネットワークが広がるような増え方をしています。
不思議ですね。
なぜ違うのかという、実は2つの映像を撮影する際の培養方法がそれぞれ違うんですね。
ちょっと専門的になりますが、「あさイチ」の方は「寒天培地」、新しい方は「液体培地」と呼ばれる培養法です。
新しく撮影した方の液体培地では、「滑走」と呼ばれるマイコプラズマ独特の動きがよくわかります。
この「滑走」は、マイコプラズマが肺に感染するときの移動法と考えられています。
細菌の世界、顕微鏡映像の世界は本当に奥が深いです。

最近よく、弊社の映像がTV番組で放映されます。海外のTV局からもオファーがありました。
こうしたメディアに登場した弊社の顕微鏡映像について、このブログでちょっと詳しく紹介したいと思います。
では、また次回をお楽しみに。

by 技男

2012年09月01日 13:19