プラズマ・ストリーム

こんにちは。サーモスです。

熱帯魚を飼いはじめました。
ネットオークションで買った初心者用水草セットも入れています。
便利なことに、水草が郵送で届きます。

購入した水草の中に、アナカリスというのがありました。
「簡単にスクスク増える」との事。
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これって、なんか見たことある・・・金魚藻?オオカナダモ?

調べてみると、やっぱりアナカリスというのは、オオカナダモの別名でした。
Wikipediaには「大カナダ藻、学名egeria densa」とあります。
英名はBrazilian Waterweed 。んんん?ブラジリアン?
カナディアンじゃないの?五大湖北岸にモサモサ生えているものと思っていましたが?

どうやら、アマゾン原産のegeria densaがいつしか研究用として持ち出され、やがて日本にも北米経由で輸入された、という経緯だそうです。
初輸入は大正時代。
「原産地」よりも「買ったとこ」で名前を付けたんですね。
ちなみに、アナカリス(Anacharis)という名は、旧い属名だそうです。

さて、素性が分かったところで。
オオカナダモといえば、原形質流動。そして会社には顕微鏡とカメラがある。
スライドガラスに葉をはさみ、乾燥しないように封じて、撮ってみました。
(音が出ます)

予想よりもずっと流れが速い。
顕微鏡の強いライトが当たっていると、いっそう動きが活発になります。
この流動力がアクチンとミオシンによると証明されたのは、1994年。わりと最近。

オオカナダモ=アナカリスには、和名「ツマナシモ」という呼び名もあります。
なんと日本のオオカナダモはすべて雄花で、雌花が1本も無いのだとか。だから、妻無し藻・・・。
不思議だけど、寂しい。

2013年06月11日 21:00

顕微鏡撮影について 〜その5〜

以前タイムラプス撮影をすると顕微鏡を覗いているだけでは見えない現象が見えてくる!ということを書きましたが、インターバルの違いで何が見えてくるのか。実際に見てみましょう。

これは血管の流れをリアルタイムで見た映像です。

赤血球はすごい速さで流れているので見えません。が、血管壁に接着して転がっている白血球を観察できます。

次の映像は2秒に1フレームのタイムラプス撮影をした血流です。
45分間の現象を45秒に縮めて見ていることになります。

上記の映像で血管壁を転がっていた白血球ですが、この映像では止まっている白血球も見られます。くっついたまま小さくなってやがて消えてしまいます。いたるところで白血球が消えていく現象をみることができます。これらの白血球はどこに行ってしまったのか?

顕微鏡の倍率を下げて広い視野を見てみます。
この映像は10秒に1フレームのタイムラプス撮影で、およそ3時間40分間の現象を44秒に縮めた映像です。

実は血管内にいた白血球は血管壁を通り抜けて血管の外に出ていました。目的の場所まで泳いで?這って?行き、やがて集積していきます。これは体内の異物を白血球が感知し、その処理を行う免疫反応で白血球の遊走という現象です。

このようにタイムラプス撮影することで長時間の間に起こっているいろんな現象を短い時間でわかりやすく見ることができるんです。
こうした撮影にはまず観察して何が起こっているのか知ることが大事です。逆にタイムラプス撮影をすることで発見する現象もあります。
思いもよらない現象を捉えたりするとミクロの世界の奥深さを改めて実感します。顕微鏡撮影の醍醐味です。

by 青嵐

2013年04月22日 20:43

音をみる

サーモスです。好きな言葉は"Sense of Wonder"。
不思議だなぁと思う心。試してみたくなる好奇心。いつも新しい経験を。

TLVには顕微鏡がズラリ。
顕微鏡は、空間分解能を上げる道具です。
もうひとつ、時間分解能を上げる道具もあります。それがHighSpeedカメラ。
時間と空間の両方を拡大すると見えてくるWonderを探してみました。

earphone.JPG
これは、ごく普通のイヤホン。
表のカバーを外してみると、薄い透明な膜が見えます。

さっそく手持ちのiPodにつないでみました。
「音が出る」ということは、空気が波立つ、ということ。
イヤホンはどうやって波を起こすのか、顕微鏡にハイスピードカメラをセットして、撮影してみます。

音源はベートーベンの「運命」。ジャ、ジャ、ジャ、ジャ~ンの部分です。
中央のリングが激しく上下に振動して、透明な膜がゆさぶられているのが見えます。
これが空気を波立たせて、音を生み出しています。
たった1枚の小さな薄い膜がオーケストラの音を響かせるなんて、不思議な道具。

さて、音には高い音と低い音があります。
これを、周波数が高い(低い)という言い方をします。
周波数はHz(ヘルツ)という単位をつかって、1秒間の振動回数を表します。
たとえば、1kHzの音は、1秒間に1000回の振動です。
1kHz音は最も基準となる音で、テレビで聞くことも多い、いわゆる「ピー音」です。

基準の音が1kHz程度なら、1秒間に1000コマ以上撮影できるHighSpeedカメラを使えば、音の違いまで見比べられそう。
たとえば、男性の低い声と、女性の高い声では、イヤホンの動きが違うのでは?
やってみました。

上段は、マライア・キャリーのemotionsから、高音で歌い上げるところを。
下段は、ダントツ低音ボイス、福山雅治のSquallから、冒頭歌い出しを。

やってみると面白いこと、まだまだ沢山ありそうです。

2013年04月15日 13:07

花粉日和は続く

暖かい日が続くようになりました。
春本番。
そして、花粉も本番。
花粉症には辛い季節ですねー。

タイムラプスビジョンのストック映像には花粉もありますよ。
飛散の様子は見てるだけでくしゃみが出そうです!

こうやって飛び散った花粉が鼻の中に入ると、鼻の水分でパカッと割れます。

本来は、めしべにくっついて、花粉の中の核から花粉管を延ばし、受精するための現象です。
(中学校で習ったような気がする。)
しかし、私の鼻の中に入ると、花粉の外側のアレルゲンに加え、内側のアレルゲンまで放出されて、くしゃみの原因になるのです!
花粉も心外でしょうが、私にとってもいい迷惑。
花粉を出さないスギが開発されているそうですが、早く広まってほしいです。
 
by まねきねこ

2013年03月22日 20:32

顕微鏡映像について 〜その4〜

写真や映画は「光と影の芸術」といわれるほど照明は重要なファクターですよね。
ハイキーライティングやローキーライティングなど、照明によって表現された映像は台詞以上に感情移入してしまうということが多々あります。

そこで顕微鏡ですが、顕微鏡映像にもいろんな照明方法があります。
同じ細胞を照明方法の違う顕微鏡で見ていきましょう。


isousa.jpg
位相差顕微鏡
屈折率の差を明暗の差にしてコントラストのある像にしています。
細胞内の核や微小器官などがよく見えるので、TLVでも多用している顕微鏡です。


meisiya.jpg
明視野顕微鏡
これは試料に均等に光をあてただけの顕微鏡です。無色透明な細胞はやっぱり無色透明に見えます。
この顕微鏡はおもに染色した固定標本などをみるのに適しています。


DIC.jpg
微分干渉顕微鏡
こちらも屈折率の差を利用していますが、偏光によって白黒の陰影のある像を作ります。
陰影がつくことで立体感のある細胞が見えてきます。


ansiya.jpg
暗視野顕微鏡
背景が暗く、試料の後ろ斜めから試料にだけ照明があたっています。イメージとしてはスポットライトみたいなものでしょうか。
細胞が透明感のある幻想的な像に見えます。


同じ細胞でも見え方が全然違ってきますよね。
顕微鏡映像では、実験内容によって何を観察するか(何を見たいか)で照明法(顕微鏡の種類)はほぼ決まってしまうと言ってもいいかもしれません。
でも、なかには演出家に「こんなイメージが欲しいんだよ〜」とストーリーにあわせた映像を要求されることもあるので、そんな時はいろんな照明を試して撮影設計することもあり、カメラマンの腕の見せ所でもあります。

by 青嵐

2013年03月08日 09:55

メラニンを見る!

前回は植物の色素がある「葉緑体」を観察したので、今回は人間の色素「メラニン」を見てみよう。
ってことで、一番見やすい髪の毛を観察します。

一本プチッと抜いて、顕微鏡で観察。
おぉ、色が違う。
IMG_0026.jpg
左側が、カラーリングした部分。
右側が、カラーリング後に生えてきた部分なのです。

左右でどんな違いがあるんでしょう。
拡大しなくては!
まず、黒髪。
IMG_0004.jpg
IMG_0004_%E6%8B%A1%E5%A4%A7.jpg
黒いつぶつぶが見えます! これが、きっとメラニン色素。

次に茶髪。
IMG_0007.JPG
つぶつぶが無い!
中身がスカスカみたいな・・・。
色が薄くなった分、はしっこにキューティクルが見えてます。

カラーリングは、染色の際にメラニン色素の脱色が起こるそうです。
それで、つぶつぶが見えなくなったんですね。

ちなみに、白髪は。
IMG_0014.JPG
IMG_0010.JPG

表面のキューティクルがよく見えます。
中にピントを合わせると、つぶつぶが無くて、透明。
髪の中心組織である「毛髄」がよく見えます。
白髪はメラニンが無いために白いということが、よーく分かりました。

毛根の細胞がせっせと作ってくれたメラニンを、
わざわざ脱色して、茶髪にしているわけです。
彼らはそのうちメラニンを作ってくれなくなってしまうでしょう。
毛根の細胞のいる頭皮を大事にしようと思いました。

by まねきねこ

2013年02月01日 19:58

顕微鏡撮影について ~その3~

誰でも一度は小中学生の頃に顕微鏡をいじって覗いた経験があると思います。
TLVで撮影に使っている顕微鏡は子供の頃に見たことのある顕微鏡よりはデカくていかつい形をしております。
主に二つのタイプがあって、ひとつは正立型顕微鏡。光を下からあてて試料をみます。
もうひとつは倒立型顕微鏡。光を上からあてるのでレンズは下についています。
見る試料によって使い分けますが、正立型顕微鏡はスライドガラスで作った試料など、倒立型顕微鏡はディッシュで培養した細胞などを見ます。
microscope.jpg

これらは光学顕微鏡と呼ばれ、可視光線を使って見る顕微鏡です。
光学顕微鏡の特徴はなんといっても生きたままの試料を観察できるということです!
それではこの光学顕微鏡で見ることのできる限界はどれくらいの大きさなのでしょうか?
光学顕微鏡の分解能は、「ある接近した2つの点が、それ以上近づくと拡大した像の上で区別できなくなる限界の距離」と定義されています。顕微鏡を覗いた時にふたつある点がひとつの点としか認識できない場合、それがその顕微鏡の分解能の限界です。その距離は0.2マイクロメートルほどで、ミリメートルでいうと0.0002ミリメートルです。
数字から考えるとすごく小さいものまで見えるなぁと感じますね。
でも、細菌はみえるけどウイルスは見えないとか、細胞内のミトコンドリアは見えるけどリボソームは見えないなど、光学顕微鏡で見ることができないさらに小さいミクロの世界が存在しています。
2pod.jpg

可視化するという点では電子線を使った電子顕微鏡があります。その中のひとつ、透過型電子顕微鏡の分解能は0.1ナノメートルほどで、ウイルスも可視化できます。ミリメートルでいうと0.0000001ミリメートル。もはやミリメートルに換算しても実感がわきません。。。
光学顕微鏡よりも分解能が高い電子顕微鏡ですが、実は光学顕微鏡が確立する以前からすでにありました。しかし、生きたままの試料を見られる顕微鏡ではありません。
現在は、生きたままの試料を使って分子の動態まで見ることができる共焦点レーザー顕微鏡や二光子励起顕微鏡など、さまざまな顕微鏡が開発されています。

ほんと人はどこまで小さな物を可視化して未知の世界を解明していくのでしょうか。。。

by 青嵐

2013年01月18日 14:26

寝正月

あけましておめでとうございます。
本年もTLVとTLVブログをどうぞよろしくお願い致します。

正月は毎年のように食べては寝を繰り返す私ですが、例外なく太ります。
今年は蛇腹になりました。。。

さて、太るということは体に脂肪が蓄積されるということですが、
脂肪組織を顕微鏡で見てみるとこんな感じです。
fat.png
透明な丸い脂肪細胞(白色脂肪細胞)がびっしりと敷き詰まっています。
真ん中に赤い血管が見えますが、実はさらに細い毛細血管が脂肪細胞のまわりに張り巡らされています。
動画で見てみましょう。


途中から血管内に蛍光物質を入れて血管を造影した蛍光像に変わります。
こんなにも毛細血管が走っています。

肥満になるとこの脂肪細胞が肥大化します。
脂肪細胞は脂肪をあまり蓄積していない小さいうちはアディポネクチンという体に良い働きをする物質(善玉アディポサイトカイン)を出しています。
しかし、脂肪が蓄積し脂肪細胞が肥大化するとTNF-αや遊離脂肪酸、PAI-1といった体には良くない物質(悪玉アディポサイトカイン)を分泌するようになります。
この状態が続くと糖尿病や高血圧につながり、血管病を引き起こしてしまいます。
いわゆるメタボリックシンドロームというものです。
また、脂肪細胞の肥大化に伴って脂肪組織にはマクロファージという白血球が浸潤していきます。
マクロファージはTNF-αなどの物質を出して悪玉アディポサイトカインの産生を促進しています。

肥満によるメタボリックシンドロームは単純に脂肪細胞が肥大化して起こるわけではなく、
脂肪細胞とマクロファージの相互作用からはじまり、全身の様々な部位に影響して起こる複雑なものなのです。

来年の正月から食べる寝るの間に運動を入れます!

by とんとん

2013年01月09日 21:01

マイコプラズマ肺炎が大流行

マイコプラズマ肺炎が大流行!
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という記事を今年も目にします。
マイコプラズマ肺炎は長引く激しい咳が特徴です。
確かにまわりでも咳がひどい風邪をひいたと耳にすることがあります。

マイコプラズマと聞くといかにも恐ろしげな病気のような気がします。
ではマイコプラズマ肺炎を起こす菌(Mycoplasma pneumoniae:肺炎マイコプラズマ)を顕微鏡で見てみると、、、

チロチロ動いているのが全てマイコプラズマです。
なんだかかわいらしくも見えます。

肺炎マイコプラズマが動いているのは”滑走”という運動をしているからです。
マイコプラズマには鞭毛のような細菌に一般的に見られる運動器官は無く、
滑走というマイコプラズマ独自の運動によって移動します。

この映像はリアルタイムの映像を2倍くらい早回しにしているだけなので、
マイコプラズマの動きは肉眼で顕微鏡をのぞいていてもわかります。


以前紹介したマイコプラズマの動画は増殖を撮影するためリアルタイムを900倍、
つまり1時間の映像を4秒に縮めています。

このマイコプラズマは恐いですね。


マイコプラズマ肺炎はすべて重症化するかのような記事も目にします。
しかし、マイコプラズマ肺炎は「ウォーキング・ニューモニエ」(歩き回る肺炎)と呼ばれていて、
全身症状が比較的軽いことが多く、自然治癒する病気だそうです。
重症化するのは一部なんだそうです。
ともあれ咳はつらいし、人にうつしてしまう可能性があるので、
マイコプラズマ肺炎の初期症状(乾いた咳、発熱、頭痛、鼻水は少ない)を感じたら病院に行って適切な治療を受けましょう。

by とんとん

2012年11月12日 20:07

学会にて

11月5日から
第60回日本化学療法学会西日本支部総会
第55回日本感染症学会中日本地方会学術集会
第82回日本感染症学会西日本地方会学術集会
の共催学会が行われました。


sympo.jpg
メイン会場のスクリーン。
よく見えません。。。

この学会のシンポジウムの1つで「目で見る・・・」と題して顕微鏡映像で感染症の病態や薬の作用を解説する会が開かれました。
そして、なんとこの映像には我々TLVの映像が使われたのです。


内容はおおまかに抗菌薬の抗菌力以外の作用について。

例えば肺炎球菌。

(実際に使われた映像ではありません。)


これは肺炎球菌が増殖する様子をタイムラプス撮影した動画です。
肺炎球菌は毒素を産生して宿主の組織を傷害しますが、抗菌薬がこの毒素の産生を抑えるというもの。


次にインフルエンザ菌。

(実際に使われた映像ではありません。)


この動画はインフルエンザ菌の増殖をタイムラプス撮影した映像です。
肺炎球菌と比べると小さいですね。
インフルエンザ菌はバイオフィルムという殻のようなものを作って免疫や抗菌薬から身を守っています。
抗菌薬はこのバイオフィルムの形成を抑えるというもの。


そして炎症。

(実際に使われた映像ではありません。)


これは好中球が組織に遊走する様子をタイムラプス撮影した映像です。
小さいつぶつぶが組織に遊走した好中球です。左右の血管の回りが赤くなっているところは、好中球の遊走によって出血した部分です。
感染が起こると免疫系によって感染局所に好中球が誘導されます。好中球は血管の中から組織へと遊走し、感染を抑えようとしますが、その過程で自分自身の体を傷つけてしまうことがあります。
このような過剰な免疫反応を抗菌薬が抑えるというもの。


シンポジウムではこうしたTLVの顕微鏡映像がたくさん使われ、著名な先生にご解説頂きました。
聴講された方にも新鮮でインパクトのある会になったのではないかと思います。
開催に関わられた皆様、ありがとうございました。

またこのような会が開かれることを願って、
日々、一目瞭然の映像を撮影していきます。

2012年11月08日 19:47

葉緑体と光合成

そろそろ紅葉の季節が近づいてきました。
葉っぱはどうやって色づくのかというと、葉緑体の中の緑の色素クロロフィルが減って、
入れ替わりに葉に蓄積した糖から他の色(赤や黄色)の色素が作られるため。

ということで、葉緑体を観察。
葉っぱをうす~く切って、顕微鏡で見ると、楕円の緑のつぶつぶが見えます。
これが葉緑体。
long.jpg
up.jpg
up2.jpg
(ちなみに、これは常緑樹の葉っぱなので、紅葉しません。)
 
この葉緑体で光合成が行なわれています。
小さな粒の中に、人には作れないすごい仕組みが詰まっているんだなあと思うと、じーん。。。

そう、人には作れない。
技術は進歩しているのに、植物並みに太陽光を利用するシステムがなかなか出来ないのはなぜだろう。
と思っていたら、昨年、岡山大学の研究で光合成の酸素発生反応の核となる酵素の構造が解明されたと発表されました。
(Nature URL=http://www.nature.com/nature/journal/vaop/ncurrent/full/nature09913.html)
200年謎だったそう。
光合成は小学校でも習うくらいだから、すっかり解明されているのかと思ったら、意外な事にまだまだ謎が多かった。
 
この解明が太陽光から効率的にクリーンなエネルギーを取り出すことに繋がるよう研究が進められています。
期待大。

by まねきねこ

2012年10月29日 21:38

顕微鏡撮影について ~その2~

顕微鏡撮影の機材もだいぶ様変わりしました。フィルムカメラからアナログビデオカメラ、そして現在ではデジタルビデオカメラです。一眼レフで動画まで撮れるようになりました!一昔前では考えられないような撮影技術の進歩です。

ちょっとフィルムで顕微鏡撮影していたころの話を。タイムラプス撮影に使っていたのは16mm、あるいは35mmの100か200フィートフィルムを使っていました。16mmと35mmでは1フレームの大きさが違うので当然同じフィート数のフィルムでも撮影できる時間は違います。
フィルムはビデオと違い、通常は1秒、24フレームです。16mmフィルムの場合、1フィートは40フレーム、200フィートフィルムで撮影できる時間は約5分30秒です。これが35mmフィルムになると1フィート16フレーム、200フィートで約2分13秒の撮影が可能です。
まだ助手だったとき、カメラマンが撮影の前に「インタバール20秒で10時間撮影したら何秒のカットで、何フィートだ?」みたいなことを聞いてきます。助手はすぐさま答えなきゃいけないのですが、計算の苦手な自分はなかなか答えられず「日が暮れるぞ!」と怒られたものです。。。カメラマンは大抵わかって聞いてるんですけどね。

話はそれましたが、1回のフィルム装填で撮れるのは数カットです。撮済みフィルムを現像場に出して翌日あがったラッシュを映写機にかけて見るまではOKかNGかもわからない。そんな手間と時間のかかる撮影をしていたなんて今では考えられません。
確かに撮影機材は昔に比べて便利になりました。記録メディアも今は何時間でも撮影できるし、撮影したものもすぐに動画にして確認できます。だからといってなんでも撮影しておけばいいということにはなりません。フィルムの時代にあたりまえにあった1カットに懸ける気持ちはどんなに機材が便利になっても忘れてはいけません。それがなくなったらカメラマンではなくなってしまいます。

by 青嵐

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2012年10月12日 16:10

自分観察

顕微鏡で見る生体の映像、いつもは自分の体を見ているわけではありません。
しかし、もちろん私たちの体にも同じ構造、動きがあり、同じような現象が起こっています。
普段は自分の体を作る細胞や微小な構造なんて考えもしないのではないでしょうか。
そこでちょっと自分の体を顕微鏡で見てみました。

MVI4017.jpg

これは指先の皮下にある毛細血管です。
U字型の血管がいくつも並んでいます。
赤血球は見えませんが、白血球が通ると白く抜けるので血液が流れていることがわかります。
こうして見ると自分の体にもミクロの世界があることを実感します。
メートルの世界の自分はマイクロメートルの世界の自分から成り立っているんだなぁ。

by とんとん

2012年10月03日 18:39

顕微鏡撮影について ~その1~

「カメラマンやってます。」「何を撮影してるんですか?」「顕微鏡でいろいろ撮影してます。」
「⁇?…」間が空いて「たまにテレビで細菌が増える映像とか、血液サラサラで血流の映像が流れた
りしますよね…」みたいな説明をすると「ああ〜」みたいなことが多々あります。
一般的にはピンとこないですよね。
そんなマイナーな顕微鏡撮影についてぼちぼちと書いていこうと思います。

撮影方法には大きく分けて2つあります。1つはタイムラプス撮影、微速度撮影とも言います。
もう1つはリアルタイム撮影、通常の動画撮影です。

まず、タイムラプス撮影はインターバル時間ごとに一コマ(1フレーム)づつ撮影していくことで、
顕微鏡下の生物のふるまいを時間を縮めて見ることができる撮影方法です。
顕微鏡を覗いただけでは止まっているようにしか見えない生物もゆーっくり動いています。
タイムラプス撮影することで生物がどんなふうに動いているかが見えてきます。

そこで撮影する際に現象をどれだけ縮めて見るかを決めるのがインターバルです。
例えば1個の細菌がフレームいっぱいに増殖する様子を撮影したいとします。フレームを埋め尽くす
まで10時間かかるとして、それを40秒の動画として撮影するとなると、インターバル時間は30秒と
なります。言いかえると、30秒インターバルだと1時間で120フレーム撮影します。10時間で1200フレーム。
それを30fpsで再生すると40秒の動画になります。
もし、細菌一個が分裂するところをじっくり見たい場合はインターバルを変える必要があります。
1回の分裂の時間が20分かかる場合、先程と同じ30秒インターバルで撮影すると動画再生の時間は約1.3秒で、
一瞬に分裂してしまってその様子はよくわかりません。それを1秒インターバルくらいで撮影すると
動画再生時間が40秒になって分裂する様子を詳細に見ることができます。

つまり、何を見たいか、どんな現象を撮影したいかによってインターバルは決まってきます。

タイムラプスで撮影するものには、いまあげた細菌の増殖だったり、細胞の増殖や分化だったり様々ですが、
現象がゆっくりと変化していくものには最適な撮影方法です。中には分裂するのが非常に遅い細菌など、
1カット撮るのに1週間近くかかったりするものもあります(これはかなりしんどい(-_- ;) )。

もう一つのリアルタイム撮影はその名の通り顕微鏡下でもリアルタイムに起こっている現象を撮影することです。
いろんな組織の血流や線毛、泳ぎ回る細菌などがそれにあたります。中には動きが速すぎてリアルタイムでも
動きが見えないものもあります。そんなときはハイスピードカメラで撮影してスローモーションで動きを見たり
もします。

私たちの身の回りには時間を縮めることで見えてくる現象がいくつもありまね、壮大な雲の流れだったり、
神秘的な蝶の羽化だったり。ミクロの世界にも生物独自がもついろんな時間の流れがあります。
それらを切り取って微小な生命の営みを見ることができるのが顕微鏡撮影です。

by 青嵐
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2012年09月07日 14:18

ブログタイトルの写真

ブログのタイトルに使用している写真について説明を。


podocyte.jpg

こちらは【タコ足細胞(podocyte)】といいます。
名前の通りタコのような形をしております。いかにもタコです。
腎臓には糸球体とよばれる毛細血管が糸玉のようになった構造があります。
その糸球体にまとわりつくように存在しているのがこのタコ足細胞で、糸球体での濾過に
関わっています。


intestinal%20villi.jpg

こちら、かわいらしいものがならんでおります。
【腸絨毛(intestinal villi)】といいまして、腸の内側にびっしりと敷き詰まっています。
腸絨毛と上記の糸球体の動画がタイムラプスビジョンのホームページのGALLERYにありますので是非ご覧ください。

by 青嵐

2012年08月02日 12:35