顕微鏡映像について 〜その4〜

写真や映画は「光と影の芸術」といわれるほど照明は重要なファクターですよね。
ハイキーライティングやローキーライティングなど、照明によって表現された映像は台詞以上に感情移入してしまうということが多々あります。

そこで顕微鏡ですが、顕微鏡映像にもいろんな照明方法があります。
同じ細胞を照明方法の違う顕微鏡で見ていきましょう。


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位相差顕微鏡
屈折率の差を明暗の差にしてコントラストのある像にしています。
細胞内の核や微小器官などがよく見えるので、TLVでも多用している顕微鏡です。


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明視野顕微鏡
これは試料に均等に光をあてただけの顕微鏡です。無色透明な細胞はやっぱり無色透明に見えます。
この顕微鏡はおもに染色した固定標本などをみるのに適しています。


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微分干渉顕微鏡
こちらも屈折率の差を利用していますが、偏光によって白黒の陰影のある像を作ります。
陰影がつくことで立体感のある細胞が見えてきます。


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暗視野顕微鏡
背景が暗く、試料の後ろ斜めから試料にだけ照明があたっています。イメージとしてはスポットライトみたいなものでしょうか。
細胞が透明感のある幻想的な像に見えます。


同じ細胞でも見え方が全然違ってきますよね。
顕微鏡映像では、実験内容によって何を観察するか(何を見たいか)で照明法(顕微鏡の種類)はほぼ決まってしまうと言ってもいいかもしれません。
でも、なかには演出家に「こんなイメージが欲しいんだよ〜」とストーリーにあわせた映像を要求されることもあるので、そんな時はいろんな照明を試して撮影設計することもあり、カメラマンの腕の見せ所でもあります。

by 青嵐

2013年03月08日 09:55