左の画像をクリックすると、アンケートの回答が表示されます。
回答
視聴前「食作用/血ぺいとして傷口を一時的にふさぐ。」
視聴後「菌を取り込んで、体内の菌を減らす。」
この生徒は、好中球と血小板を混同していたようです。
映像を見たことで、正しい理解と具体的なイメージを得ることができました。
回答
T細胞、樹状細胞に見られた触手みたいなやつは何なのか。
略図では、ほとんどの場合、T細胞は球形に描かれます。たしかに血中を流れるリンパ球は球形です。
しかし、抗原提示細胞と接触して活性化したT細胞は、突起を伸ばしてアメーバ様に変形します。樹状細胞も、成熟してから樹状の細胞突起を伸ばすようになります。
回答
NK細胞は具体的にがん細胞に何をしているのか。
(がん細胞がバラバラになったところが特になぜそうなったのか気になりました。)
NK細胞に攻撃されたがん細胞は、細かくちぎれるように分解しながら死にます。この”ちぎれた物”はアポトーシス小体といい、NK細胞のもたらす細胞死がネクローシスではなくアポトーシスであることの証です。
アポトーシスは、NK細胞の出すパーフォリン、グランザイム等の作用によるものです。なぜネクローシスではなく、細胞内容物を撒き散らさないアポトーシスが誘導されるのでしょう。
回答
細菌を食べるということは、(好中球などに)口などの区別があるのですか。
好中球は、抗体や補体をとらえる受容体を持っています。つまり、微生物に結合した抗体や補体を目印にして、細菌を積極的に貪食しています(オプソニン作用)。
好中球の「口」という表現は、思いもよりませんでした。映像をみたことでイマジネーションを高めてくれたことと思います。
回答
好中球が食べたものは形はまだ残っているように見えたので、そのあとどうなるのかなと思いました。
細菌は、内部に非常に高い圧力を閉じ込めています。その圧力は細菌の種類によって異なり、数気圧〜20気圧と言われています。このため、たとえば細胞壁を傷害するタイプの抗生物質を作用させると、細菌は内圧に耐えられなくなって破裂したりします。
好中球は、食胞内に活性酸素やリソソーム酵素を放出し、細菌を傷害し殺菌します。映像をよく見ると、食胞に取り込まれた細菌が大きく膨らんでいる(膨化)様子が写っています。
回答
「実際に見てみないとどういうものか分からないので、とても面白かったから。とても良かった。」
「実際にどうなっているのか見てみたい」という気持ちこそ、探求の原点だと思います。
回答
NK細胞が直接的に感染細胞を倒すのかと思ったけど
自爆して下さいというシグナルを送って倒すのは衝撃的だった。
映像の中ではパーフォリンやグランザイムに言及していません。きっと、先生が授業で触れられたのでしょう。先生の授業を映像でサポートできるよう、eミクロは貢献して行きたいと考えています。
回答
病原体の排除には思ったより時間がかかる。
タイムラプス映像は、いわゆる「早回し映像」です。
eミクロの画面には、実際の時間進行を表す3種類の画面表示があります。
また、サイズを表すスケールバーも表示しています。
回答
細胞が活性化するというのが教科書によく出てきて、上手くイメージできないでいたが、この動画をみて、活発に動くというイメージができた。
「活性化」をイメージできずに行き詰まる生徒さんの気持ちはよく分かります。
細胞が働く状態へと変化することを「活性化」と言いますが、映像を見たことで「動く」イメージを付与できたことは、理解の助けになると思います。
回答
「教科書だけでは細胞の働きをなんとなくでしか捉えることが出来ないけれど、動画で視覚的に捉えることができて良い。頭に入ってきやすいと思う。」
説明にビジュアルが伴うと、「記憶」に残りやすくなります。
eミクロの顕微鏡映像は、きっと学習に役立つものと確信しています。
回答
がん細胞にぶつかりにいって倒しているのをみて、実際みるとやっぱり面白い(すごい)と思った。どうやって、倒す物質とそうでない物質を見分けているか不思議。
ほとんどすべての有核細胞はMHCクラスI分子を発現しています。NK細胞は、接触した相手のMHCクラスIを認識すると、その細胞を攻撃しません。一方、がん細胞やウイルス感染細胞のなかには、MHCクラスIの発現が低い、または発現していない細胞があります。そうした細胞をNK細胞は攻撃します。
回答
がん細胞をNK細胞でたおせるんなら、がんはNK細胞をたくさん取りこめば治るのではないか。
①非特異的抗がん剤、②分子標的薬、③がん免疫療法、に続く、第④の治療法とされているのが「キメラ抗原受容体発現T細胞」略してCAR-Tです。これは、がん患者からT細胞を採取し、能力を高めてたくさん増やしてから、がん患者本人に戻すという治療法です。細胞傷害性T細胞とNK細胞の違いついてここでは言及しませんが、この生徒の書いたアイディアは、CAR-T療法に通じるものがあります。
(CAR-NK療法の研究も行われています。)
埼玉県立高校において、1年生、2年生、3年生の各クラスでeミクロの映像を使ったモニター授業を行いました。
上記の回答例は、計169名のアンケート結果から抜粋したものを紹介しています。
eミクロの映像では、実際に起きる生命現象を生徒に見せることができます。
顕微鏡映像が生徒の関心をひきつけ、気付きや発見を促し、「知りたい」という能動的な意欲を掻き立てることを、アンケートで確かめることができました。