あけましておめでとうございます。 本年もTLVとTLVブログをどうぞよろしくお願い致します。
正月は毎年のように食べては寝を繰り返す私ですが、例外なく太ります。 今年は蛇腹になりました。。。
さて、太るということは体に脂肪が蓄積されるということですが、 脂肪組織を顕微鏡で見てみるとこんな感じです。透明な丸い脂肪細胞(白色脂肪細胞)がびっしりと敷き詰まっています。 真ん中に赤い血管が見えますが、実はさらに細い毛細血管が脂肪細胞のまわりに張り巡らされています。 動画で見てみましょう。
途中から血管内に蛍光物質を入れて血管を造影した蛍光像に変わります。 こんなにも毛細血管が走っています。
肥満になるとこの脂肪細胞が肥大化します。 脂肪細胞は脂肪をあまり蓄積していない小さいうちはアディポネクチンという体に良い働きをする物質(善玉アディポサイトカイン)を出しています。 しかし、脂肪が蓄積し脂肪細胞が肥大化するとTNF-αや遊離脂肪酸、PAI-1といった体には良くない物質(悪玉アディポサイトカイン)を分泌するようになります。 この状態が続くと糖尿病や高血圧につながり、血管病を引き起こしてしまいます。 いわゆるメタボリックシンドロームというものです。 また、脂肪細胞の肥大化に伴って脂肪組織にはマクロファージという白血球が浸潤していきます。 マクロファージはTNF-αなどの物質を出して悪玉アディポサイトカインの産生を促進しています。
肥満によるメタボリックシンドロームは単純に脂肪細胞が肥大化して起こるわけではなく、 脂肪細胞とマクロファージの相互作用からはじまり、全身の様々な部位に影響して起こる複雑なものなのです。
来年の正月から食べる寝るの間に運動を入れます!
by とんとん