音をみる
2013.04.15

サーモスです。好きな言葉は”Sense of Wonder”。 不思議だなぁと思う心。試してみたくなる好奇心。いつも新しい経験を。

TLVには顕微鏡がズラリ。 顕微鏡は、空間分解能を上げる道具です。 もうひとつ、時間分解能を上げる道具もあります。それがHighSpeedカメラ。 時間と空間の両方を拡大すると見えてくるWonderを探してみました。

 

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これは、ごく普通のイヤホン。 表のカバーを外してみると、薄い透明な膜が見えます。

さっそく手持ちのiPodにつないでみました。 「音が出る」ということは、空気が波立つ、ということ。 イヤホンはどうやって波を起こすのか、顕微鏡にハイスピードカメラをセットして、撮影してみます。

 

 

音源はベートーベンの「運命」。ジャ、ジャ、ジャ、ジャ~ンの部分です。 中央のリングが激しく上下に振動して、透明な膜がゆさぶられているのが見えます。 これが空気を波立たせて、音を生み出しています。 たった1枚の小さな薄い膜がオーケストラの音を響かせるなんて、不思議な道具。

さて、音には高い音と低い音があります。 これを、周波数が高い(低い)という言い方をします。 周波数はHz(ヘルツ)という単位をつかって、1秒間の振動回数を表します。 たとえば、1kHzの音は、1秒間に1000回の振動です。 1kHz音は最も基準となる音で、テレビで聞くことも多い、いわゆる「ピー音」です。

基準の音が1kHz程度なら、1秒間に1000コマ以上撮影できるHighSpeedカメラを使えば、音の違いまで見比べられそう。 たとえば、男性の低い声と、女性の高い声では、イヤホンの動きが違うのでは? やってみました。

 

 

 

上段は、マライア・キャリーのemotionsから、高音で歌い上げるところを。 下段は、ダントツ低音ボイス、福山雅治のSquallから、冒頭歌い出しを。

やってみると面白いこと、まだまだ沢山ありそうです。